体にいい油をとって毛細血管を丈夫にしよう

60代には毛細血管の数は4割も減少する

私たちは、血管の健康というと、動脈や静脈という太い血管を意識しがちです。しかし、全身の血管の9割は、微細な毛細血管によって構成されており、血液が末端まで巡っているのも毛細血管のおかげなのです。

毛細血管とは、動脈と静脈から無数に枝分かれし、網目状に張り巡らされている細い血管のこと。毛細血管は、血液と組織の間で、酸素や栄養素、老廃物の受け渡しを行っています。つまり、実際の細胞活動の現場となっているのが、毛細血管です。その活動によって、私たちの生命システムは維持されているのです。

一般的に毛細血管は、加齢とともに衰えていきます。一説によると、60代になるころには、その数は4割も減少するといわれています。年齢を重ねると動脈硬化が起こりやすくなり、血流の悪化や血栓(血の塊)の発生につながり、毛細血管が死滅してしまうのです。

毛細血管の減少は、各細胞との酸素や栄養素、老廃物の受け渡しが正常に行われなくなることを意味します。動脈や静脈といった太い血管へも悪影響を及ぼし、大きな健康被害をもたらす要因となるのです。

毛細血管の老化を防ぐ鍵は副交感神経!

そのようなことから、健康維持のためには、毛細血管を健全に保つ生活を送ることが重要になります。そして、そのときに鍵となるのが、自律神経の働きです。自律神経とは、私たちの生命活動の根幹をなす神経のことで、交感神経と副交感神経からなります。

交感神経は、主に昼間の活動時に働く神経のことで、体を緊張状態に導きます。一方の副交感神経は、主に夜間の休息時に働く神経のことで、体をリラツクスした状態にします。

1日のなかで、両者がバランスよく働くことで私たちの健康状態は維持されているのですが、ストレス過多な現代人は、どうしても交感神経が高くなりがちです。すると、いつも体が緊張し、血管は収縮したまま。毛細血管の再生も行われず、血管の老化がどんどん進行してしまいます。

毛細血管を若々しく、いつもきれいに保つためには、副交感神経の働きを高める必要があります。そのためには、1日3食きちんと食べる、夜更かしをしない、などといった規則正しい生活を送り、過労やストレスをへらすことが重要です。

そのように副交感神経がきちんと働く環境を作ったうえで、次に気をつけるべきことが食生活です。

油には血管にいいものと悪いものがある

食において、特に昨今注目を集めているのが、油です。油には、血管にいいものと悪いものとがあり、きちんとそれらを選ぶことによって、毛細血管の健康状態は保たれます。

油の種類は、大きく二つに分類されます。一つが、主に動物の肉に含まれる飽和脂肪酸です。そしてもう一つが、植物油、魚油などに含まれる不飽和脂肪酸です。不飽和脂肪酸は、さらに一価不飽和脂肪酸と、多価不飽和脂肪酸に分けられます。

一価不飽和脂肪酸の代表が、オメガ9系といわれる油で、オリーブオイルなどがそれに当たります。

多価不飽和脂肪酸は、体内で作ることができないため、必須脂肪酸と呼ばれ、食物から摂取する必要があります。この多価不飽和脂肪酸は、オメガ3系(α-リノレン酸系)と、オメガ6系(リノール酸系)の二つに分けられます。

オメガ6系が多く含まれているのが、ヒマワリ油やコーン油などの植物油です。これまで植物油は、健康にいい油として長い間推奨されてきました。しかし近年では、リノール酸の過剰な摂取は、健康によくないと考えられています。

マーガリン、菓子は×青魚、ココナッツは○

とりわけ体によくないのが、植物油から化学処理によって作られるトランス脂肪酸です。トランス脂肪酸は、いわゆる悪玉コレステロールをふやし、肥満や糖尿病などを引き起こします。悪玉コレステロールがふえれば、動脈硬化が進行して、血管の老化につながります。

問題なのは、トランス脂肪酸が、マーガリンやショートニング、安価な菓子類、インスタント食品類、安い外食産業の料理に大量に使われていることです。

アメリカでは、トランス脂肪酸の危険性が認識され、その使用が制限・禁止されるに至っていますが、残念ながら日本では放置されたままです。老化した血管を若返らせ、血管の健康を守るためには、私たちは自衛する必要があると考えてください。

そして、血管の健康維持の点から大いに推奨できるのが、オメガ3系の、EPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)です。

EPAは、血液をサラサラにする効果があり、動脈硬化や心筋梗塞の予防効果があることがわかっています。DHAは、脳の毛細血管の老化を予防し、脳の情報伝達をスムーズにする働きがあり、認知症予防にも役立つとされています。

EPAとDHAは、サバ、サンマ、イワシといった青魚に多く含まれています。血管の若さを保つためにも、青魚をぜひお勧めしたいのです。

また、最近ではココナッツオイルも血管にいい油として脚光を集めています。これらの油を積極的にとって、いつまでも若々しい血管を維持しましょう。

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