毛細血管が詰まれば集中力が低下したり物忘れが激しくなったりする

たかが疲労と甘く見てはいけない

頭痛・耳鳴りがする、物忘れが多くなった、眠りが浅くて毎日だるい。「少し疲れているな」と、やり過ごしがちですが、実は、最悪の場合、突然死や過労死といった悲劇を招きかねない症状なのです。

実は、これらの不調は、毛細血管の詰まりから起きていることがあります。

もし、心臓や脳の太い血管が詰まったり不調を来したりすれば、すぐに心筋梗塞や脳卒中などの病気と判断できます。

しかし、わずか4~5マイクロメートル(1マイクロメートルは1/1000mm)ほどの太さしかない毛細血管が詰まった場合は、どうでしょうか。最新のMRI(磁気共鳴画像)でも、視認できるのは8マイクロメートル程度ですから、詰まり具合を確認するどころか、毛細血管そのものを鮮明に見ることもできません。

そのため、いくら検査をしても、診断結果は異常なし。いつまでたっても不調の原因がわからない、といったケースが後を絶ちません。

厄介なのは、毛細血管は血管の90%を占め、かつ70%が「脳」に集中している、ということです。例えば、脳全体の司令塔にも例えられる前頭前野は、思考・決断・実行の機能を司るので、ここの毛細血管が詰まれば、優柔不断に陥ったり、集中力が低下したりします。

同様に、言語・記憶の機能を司る側頭葉のそれが詰まれば、滑舌が悪くなったり、物忘れがひどくなったりします。

血液をサラサラにする酵素の働きが鈍る

では、なぜ、毛細血管が詰まるのでしょうか。それは、自分でも気づかないうちに積み重なった疲れ、「累積疲労」があるからです。

「疲れごときで大げさな」と思うでしょう。しかし、疲れを侮ってはいけないのです。

疲れがたまると、血液をサラサラに維持する酵素の働きが鈍ります。すると血液はドロドロになり、ついには毛細血管が詰まる、という事態に至ることがわかっています。

それだけではありません。酵素の不活性化は、たんばく質をアミノ酸に分解しにくくします。そのため、食べた物が消化・吸収できず胃腸が弱ってきます。

とはいえ、残念なことに私たち日本人は、疲れにとても寛容です。それでも近年は、累積疲労がもたらす心身の不調や、100時間以上の時間外労働などの高いリスクは、広く知られるところになりました。ただし、見過ごされがちなのが、高齢者の疲れです。

→高齢者の景積疲労を改善するには質の高い睡眠が必要

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